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冬場の健康リスクに大事な備え知っていますか?寒さが深まる季節に向けた「ヒートショック予報」

次第に寒さが増していく季節。暮らしの中でぜひ気をつけていただきたい健康に対するリスクがあります。それは、ヒートショック。
急激な温度変化によって、身体がダメージを受けてしまうものです。
「ヒートショック予報」という、「ヒートショックのリスクの目安」を知らせる予報を活用し、「自分ゴト」として、対策を立てていきましょう。

1冬は高齢者など特にご用心!空間の温度差に要注意

[図1] 東京都の平均気温と23区内における入浴中の死亡者数(2016年)日々起こりうる事故は決して「屋外」だけではありません。東京都が2017年9月に公表した高齢者を見守っている人に行ったアンケート調査結果によると、約6割の人が自宅で何らかの危害及びヒヤリ・ハットについて「経験したことがある」と答えています。高齢者を中心に起こりうる「自宅での事故」の要因はさまざまですが、なかでも冬場に注意したいのが居住空間の温度差による健康被害です。
冬場の居住空間で起こる健康被害には、こうした住まいの「温熱環境」が影響すると考えられています。そんな健康被害に大きな関わりのあるヒートショックについて、原因と対策を考えてみましょう。

※「ヒヤリ・ハット」とは、けがなどには至っていないが、けがをしそうになったり体調不良になりそうになったことを示す。

2ヒートショックとは具体的にどんなもの?どうして冬場に起こるの?

ヒートショックとは、急激な温度の変化によって、血圧が上下に大きく変動することをきっかけにして起こる健康被害です。ですから、冬場に暖かい部屋から寒い脱衣室・浴室などへ移動すると、ヒートショックの危険性が高まります。
血圧は、体内の血管が収縮すると上がり、拡張すると下がります。図2は入浴するときの血圧の変化を見たグラフです。寒い脱衣室で服を脱ぐと寒さで血圧が上昇し、寒い浴室ではさらに血圧が上昇します。そのあと、熱いお湯につかって体が温まってくると血管が拡張し、今度は血圧が低下します。こうした血圧の変化は、高齢者や血圧の高い人にとって、脳出血や脳梗塞、心筋梗塞などの原因にもなります。
そんなヒートショックですが、東京ガス都市生活研究所が2015年に行ったアンケート調査では半数以上の人が、「聞いたことはあるが詳しく知らない」、または「聞いたことがない」と答えています。これからもっと認知度を高めていく必要があるといえるでしょう(図3)。

[図2] 危険な血圧の変化(ヒートショック)/[図3] ヒートショックの認知度

3知っとくコラム
お風呂の温度が高くなると室温と湯温の差が激しくなる

[図4] 浴槽のお湯の設定温度冬場に脱衣室や浴室が寒いと、熱いお湯に入りたくなってしまいがちですが、消費者庁では湯温の設定を41℃以下にするよう促しています。東京ガス都市生活研究所の調査によると、夏の浴槽のお湯の設定温度は「40℃」が最も多いのに対して、冬は「42℃」が最も多くなっています。こうしたことから、冬の寒いままの浴室は「室温」と「湯温」の差が大きくなりやすく、血圧の急変動の原因になります。この温度差をできるだけ小さくすることが体への負担の軽減につながります。

4暖房によるヒートショック対策
脱衣室や浴室を暖めてヒートショックを抑制

[図5] 冬の寒い日の入浴時に行っていること実際に入浴時のヒートショック対策を行っている人は、どのくらいいるのでしょうか。消費者庁の入浴に関するアンケート調査によると、図5のグラフのように、冬の寒い日でも入浴時に暖房などの対策をなにも行っていないという人が最も多くなっています。まだ「自分ゴト」として捉えている人は少ないようです。
しかしながら、その対策は決して難しいことではありません。対策のポイントは、居住空間全体の温度差をなくす「温度のバリアフリー化」です。なにも対策をしていない冬場の脱衣室や浴室は、暖かい部屋との温度差が生まれやすいので、暖房機などを使って入浴前にあらかじめ暖めておくことが大切です。浴室や脱衣室だけでなく、住まい全体の温度差をなくす心がけがヒートショックの抑制につながることも意識しましょう。

5その他のヒートショック対策
意識を変えて自分ゴト化 ひと声かけて家族ゴト化

暖房を行う以外にも、さまざまなヒートショック対策があります。前述のとおり消費者庁では、湯温の設定を41℃以下、湯につかる時間は10分までを目安にするよう促しています。その他にも浴槽に入る前には「かけ湯」を行ってお湯に身体を慣らしたり、湯上がりには身体を冷やさないようにしたり。また、高い位置にシャワーを固定して浴槽にお湯をためて浴室全体を暖めるなど、ちょっとした工夫によって今日からでもヒートショックに備えられます。
日々の心がけによって実施できる対策で「自分ゴト化」するとともに、ぜひ大切にしていただきたいのが「家族ゴト化」です。ヒートショックが高齢者を中心とした健康被害であることから、家族も関心を持って注意を促すことが重要です。高齢者自身が入浴する前には同居する家族にひと声かけるなど、意識を変えて「自分ゴト化」、ひと声かけて「家族ゴト化」していきましょう。

41℃以下10分以内、かけ湯、湯冷め注意、高い位置のシャワーからお湯をためる

6活用したいヒートショック予報 その1
日本気象協会と東京ガスのヒートショック予報とは?

ヒートショック予報(スマートフォン画像のイメージ/[図6] 東京都港区の週間ヒートショック予報日本気象協会と東京ガスが共同開発した「ヒートショック予報」は、2017年10月2日から天気予報専門メディア「tenki.jp(てんきじぇーぴー)」でスタートし、全国の市区町村ごと約1,900地点の7日先までの「ヒートショック予報」を提供しています。標準的な戸建住宅を想定し、冬季における気温の予報から、屋内で生じる冷え込みや温度差の程度を推定。「ヒートショックのリスクの目安」を3ランク、5種類のアイコンでわかりやすく表示しています。
この予報を日々お届けすることで、冬の入浴事故を「自分ゴト」として捉えるきっかけにしていただけたらと考えています。

天気予報専門メディア「tenki.jp」『ヒートショック予報』はこちら >>

7活用したいヒートショック予報 その2
全国の市区町村レベルの予報だから子どもから親にも薦めたい

この「ヒートショック予報」の配信によって、ヒートショックに関する情報の認知度が向上したというインターネットによる調査結果もあります。また同調査で、子ども世帯から親世帯に「ヒートショック予報」の活用を薦めたいと思う人の割合は半数以上になっています。全国レベルの予報ですから、離れたところで暮らしている親や高齢世帯にも伝えて、ぜひ「家族ゴト」にしていただきたいです。
大切なのは、ヒートショックへの正しい理解です。夜間や早朝に、暖かい寝室から寒いトイレへ行くことも、血圧の上昇につながります。居住空間の温度差に気をつけることが重要なポイントです。高齢者だけではなく、家族や子ども世帯、周囲の方々による注意や心がけによって、みんなで事故防止につなげていきましょう。

[図7] 見聞きしたことのあるヒートショック関連の各情報/[図8] ヒートショック予報、親に薦めたいと思うか

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