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大人も子どもも居心地がいい“子ども目線のインテリア” 2015/10/16号

「マイホームを持とう」と決断するのはどんな時だと思いますか?
近年の意識調査によると、初めて住宅を取得する「一次取得層」は30代の子育て世代が中心で、一戸建て注文住宅を建てたいという意向が多いと出ています。その動機として「子どもの出生・成長・独立」を挙げる人は2倍以上に増えているそうです。「イクメン」という言葉が定着したことからも、子育て世代は、育児に積極的に関わり、家族との時間を大切にしたいという意識を強く持つ傾向にあることが窺えます。
建売住宅ではなく、一戸建て注文住宅を希望する層が増えている背景には、大切な家族と過ごす空間を、自分のライフスタイルに合うように作りたいという想いがあるのかもしれません。

大木さんがインテリアコーディネートした子育て世代のマンションリフォーム。リビングの壁に鮮やかなイエローの壁紙を貼り、お子様にイエローの補色のブルーのクレヨンで絵を描いてもらい、額装してインテリアのアクセントに。(プロデュース:OZONE 家 design)

では、そんな子育て世代にはどんな住宅を提案すべきでしょうか。
「『子どもの空間=子ども部屋』と考えて、子ども部屋を作ることだけを提案するのは、イマドキの子育て世代のライフスタイルにそぐいません。“子ども目線のインテリア”から家づくりを考えてみませんか」と語るのは、インテリアデザイナーの大木道子さんです。これまで、さまざまな子育て世代の住宅の暮らしをインテリアデザインによって豊かに彩ってきた大木さんに、子育て世代に向けた、一歩先行くインテリア提案のヒントをうかがいました。

リビングダイニングに子どもの遊び場をつくれば、家事をしながらでも子どもの様子を見守ることができる。2014年にリビングデザインセンターOZONEで開催した「ツナガルカタチ」展示会場より。(プロデュース:OZONE 家 design)

「個人差はありますが、一般的に子どもが自分の部屋で過ごしたり、勉強をするのは小学校高学年位からと言われています。それまではリビングダイニングでお母さんと一緒に過ごしているお子さんが大半です。未就学児のうちは、お母さんも自分の目が行き届く場所にいてほしいもの。ですから10歳以下のお子様がいる住まいでは、リビングダイニングに子どもの居場所をつくることを提案しています」と大木さんはいいます。

とはいえ、リビングダイニングは大人も過ごす場所。「子どもが好きそうなキャラクターの壁紙を貼る」といった提案では、キッズルームのようになってしまい、大人の居心地が悪くなってしまいます。大木さんが提案する“子ども目線のインテリア”とは、子どもも大人も居心地がいい空間を指しています。

リビングの一角にパネルスクリーンで区切った子どもコーナーをつくるのもおすすめ。動物モチーフの壁紙、ピンクのローマンシェードをフォーカルポイントにすれば、ごちゃごちゃしたおもちゃが目立たない。

「リビングダイニングは、壁が白いシンプルなインテリアにまとめられることが多いのが実情です。けれど、子どものおもちゃは派手な色が大半で、白い部屋で子どもが遊んでいるとかえって派手な色が目立ちすぎて落ち着きません。私は壁面に大柄の壁紙を貼ったり、カーテンや家具にアクセントカラーを使って、フォーカルポイントをつくることをよく提案しています。広い面積にアクセントとなるモチーフや色を使い、視覚をそちらに誘導することで、ごちゃごちゃした子どものおもちゃの存在感を消すことができるのです」と大木さん。
大柄のクロスを使う場合は、見せ場を意識した貼り方がポイント。視認性が高い場所に柄がくるように貼るとよいでしょう。

マグネットがつく壁材「楽ちんマグボード(シンコール)」にお絵描き用シートを貼れば、子ども達の大きなキャンバスに。子どもの成長に合わせてお勉強ボードとしても使える。

「子どもはみんなクリエイターです。幼稚園や小学校でお絵描きや工作をする機会も多いので、リビングに作品を飾る棚をつくったり、壁の一部に絵や文字を消せる機能を持つ壁紙を貼ったり、黒板塗料を塗ってお絵描きコーナーをつくるのもおすすめです」(大木さん)

“子ども目線のインテリア”とは、家族が笑顔になれる、楽しくて心地よい居場所がヒントになるようですね。間取りだけではなく、インテリアも家づくりの重要なポイントになりそうです。

監修:リビングデザインセンターOZONE(ライター:阿部博子)