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心身ともにリフレッシュできる最新の浴室スタイル事情 2016/1/22号

1日の疲れを癒し、リラックスできるバスタイム。温かいお湯をたっぷりと張った浴槽に、ゆったりと身を預ける瞬間は、まさに至福のひと時です。だからこそ、自分の好みやライフスタイルに合った浴室をつくりたい――。最近は、以前に増して、そう望む人が増えているようです。
というのも、近年は、浴槽をはじめとする浴室まわりの製品の種類が多く、国内はもとより海外メーカーの製品も多数そろいます。好きな素材やデザインを自由に選ぶことができるため、リビングダイニングのインテリアを選ぶのと同じ感覚で、浴室づくりを考える傾向にあるようです。

黒崎さんが手がけたホテルライクな浴室。[Le49]

黒崎さんが手がけたホテルライクな浴室。寝室の横にガラス張りの浴室と洗面室を設け、非日常性を演出しています。周囲の緑を借景として取り込み、リラックスした雰囲気も楽しめます。(写真:西川公朗)

「設備やデザイン、性能のバリエーションが豊かになったことで、浴室のプランにこだわる人が多くなりました」と話すのは、APOLLO一級建築士事務所を主宰する黒崎敏さん。
これまで数多くの住宅設計を手がけ、幅広い世代の暮らしに合った浴室を生み出してきた建築家です。「人気があるのは、浴室と脱衣所やサニタリーとの仕切りに透明ガラスを採用するホテルライクなプラン。水まわり空間の一体感を得られたり、限られた面積でも最大限の広がりを感じられるという利点があります」と黒崎さん。バスコートをつくったり、外の景色を眺められる窓を設けるなど、内外の連続性を高める浴室も人気だといいます。

デザイン性の高い浴室 [TERMINAL]

黒崎さんの事務所では、フォンテトレーディングが扱う製品をショールーム風に展示して、デザイン性の高い浴室づくりを提案しています。トータルコーディネートによって上質な雰囲気づくりが可能に。(写真:土橋一公)

さらに、美しいしつらえを望む声も多いとか。「デザイン性の高い浴室をつくるポイントは、タイルなど仕上げの素材や色を厳選して統一感を持たせることです。シャワーや水栓などの設備も同様です。ひと口にシルバーといっても、クロムメッキとステンレスでは印象がまったく異なりますからね。また、硬質な素材でまとめられがちですが、天井に耐久性の高い木を使うと柔らかな表情が楽しめ、木特有の調湿作用やリラックス効果も期待できます」と黒崎さんはいいます。
旅先で滞在した旅館やホテルの浴室を気に入り、それをベースにした要望も増えているそう。照明の使い方、素材や色の選び方など、プロが手がけた空間には、お手本にしたいヒントが満載です。

黒崎さんによるハーフユニットバスの一例 [DINO]

黒崎さんによるハーフユニットバスの一例。コンクリートの壁は建物の躯体そのものを現し、天井は木を用いて、コストダウンを図りながらデザイン性に優れた浴室を完成させました。(写真:西川公朗)

とはいえ、こだわりをすべて実現するとなると、金額的な問題も生じます。好みの浴室を限られた予算内でつくるには、どうしたらよいのでしょうか。
最近のユニットバスは打たせ湯や肩湯、美肌ケアができるシャワーを楽しめたり、保温性の高い浴槽を装備するなど、さまざまな機能が搭載されています。間接照明やデザイン性の高い水洗金具を使用するなど、高級感を演出する取り組みも見られます。
「床と浴槽、壁の下部が一体となったハーフユニットバスもお勧めです。オリジナルの浴室をつくる在来工法のよさ、施工性・防水性の高いユニットバスのよさ、両方の特徴を備えているため、コストを抑えつつお気に入りの浴室が実現します」と黒崎さん。
さらに、浴槽やシャワー、床や壁材など、バリエーション豊富な選択肢の中から、統一感のあるデザイン、納得のいく製品を選ぶためには、メーカーのショールームを巡り、デザインやスペック、コストを比較検討することも重要です。

海を眺めながらジャグジーバスを心ゆくまで楽しめる「ボディラウンジ」 [BLANC]

海を眺めながらジャグジーバスを心ゆくまで楽しめる「ボディラウンジ」。ガラス張りのため露天風呂気分も味わえます。バスコートで涼んだりストレッチをしたり、過ごし方は自由自在。(写真:西川公朗)

浴室は、住まいの中でもパーソナルな空間ですが、親子で入浴すれば家族のコミュニケーションを図る場として有効的です。また、ストレッチやマッサージをして疲れをリセットしたりバスコートで夕涼みをするなど、心身と向き合う空間としても機能します。湯船につからなくても、浴室をみずみずしいミストで満たすことで、芯から温まり、リラックス・リフレッシュ効果も期待できるミストサウナも、こうした目的に適した設備です。そんな浴室を、黒崎さんは「ボディラウンジ」と呼び、リビングダイニングと同様に、住まいの中の重要な空間として考えてほしい、といいます。
ついつい長居したくなる心地よさ――。浴室はいま、単に入浴する空間としてだけでなく、癒しやくつろぎなどのプラスアルファの要素が求められているようです。

監修:リビングデザインセンターOZONE(ライター:松林ひろみ)