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動線から考えるキッチンのレイアウト 2017/10/20号

いまや暮らしづくりの中心がキッチンになりつつあります。
そのキッチンを考えるときに最も気にしなければならない要素は、「使いやすいこと」と「美しいこと」のふたつです。キッチンは料理をするための『道具』ですから使いやすくなければならないのはあたりまえですね。加えて、キッチンは中で使っている時間よりも、キッチンの外にいる時間の方が圧倒的に長いので、インテリアの中で美しい存在であることが望まれます。今回はそのふたつの内、「使いやすいこと」に重点を置いてお話しします。
キッチンを使いやすくする要素の一つに『動線』があります。『動線』とは、ヒトの動きとモノの動きを指します。

図1 ワークトライアングル

図1.ワークトライアングル。この三角形が大きくても小さくても使いづらいというのは教科書的な解釈。こだわりすぎない方がいい

ワークトライアングル

キッチンの動線、使いやすい大きさを測る指標としてワークトライアングル(図1)という数値があります。シンク、コンロ、冷蔵庫の3点を結んだ三角形を表すが、各辺の長さとそれらの総和が短すぎても長過ぎてもダメという考え方です。
日本では各辺の長さの総和が5mほどがちょうどいいと言われています。ただし、この数値にこだわりすぎると、周辺との関係やバランスが悪くなるので、参考程度にとどめておいてもいいでしょう。

図2-1 マンションのリノベーション事例

図2-1.マンションのリノベーション事例。
1200x2500の木製アイランドカウンターに、コンロとシンクを外L型に配置。コーナー部分にはきちんとまな板を置くスペースも確保している。写真の奥(リビング側)はダイニングテーブル兼用。
(写真提供:アリストコンサルティング)

動線は短い方がいい?

よく作業動線は短い方がいいと言われますが、本当にそうでしょうか?もちろん、調理作業をキチンと整理してコンパクトにまとめると、使い勝手は向上するでしょう。しかし料理によって調理作業は変わってきますよね。それにご夫婦や親子で同時にキッチンに立つ場合、コンパクトな動線は二人が重なってしまい、却って使いづらくなります。面積に限りがある狭小住宅やマンションのリノベーションでは特にその傾向が強くなると思います。最近はキッチンに立つご主人も増えていますから、更に二人の動線を検討しなければならないでしょう。
そこで最近提案しているのが、アイランドキッチンの2辺にコンロとシンクを配置するレイアウト(図2)です。私はこれを「外L型キッチン」と呼んでいます。こうすると、二人の動線が重なる可能性も少なく、同時に二人で作業することができ、かつキッチン全体がコンパクトにまとまります。

2016年に展示会で発表した新しいコンセプトのキッチン『LuLu』

図2-2.2016年に展示会で発表した新しいコンセプトのキッチン『LuLu』。
外L型のレイアウトと食器棚側の食洗機、木製のキッチンカウンターなど新しい試みをいくつも搭載したコンセプトキッチン

2015年の「グッドモーニングテーブル展」で発表したテーブルキッチン

図2-3.2015年の「グッドモーニングテーブル展」で発表したテーブルキッチン。
ダイニングテーブルと一体になったキッチン本体はシンプルでコンパクト。その分背面の収納を充実させている。
十分にオーブンを使いこなすことができれば、キッチンはこんなにコンパクトにすることができる

図3 マンションのリノベーション

図3.マンションのリノベーション。
キッチンはダイニングやリビングも含めた空間全体の中で、動線、景色、存在感などを総合的に判断してデザインされなければならない。
(写真提供:アリストコンサルティング)

ダイニングスペースの存在感

最近のヨーロッパのキッチンを見ていると、ダイニングスペースがどんどんキッチンに近づいているのに気付きます。カフェ文化の普及から、普段の食事はキッチンで簡単に済ませ、ゆっくりとした食事はソファーで取るというスタイルが、日本でも増えてきました。だからといって、今のシステムキッチンのように、ステンレスや人工大理石がそのまま対面カウンターになり、そこで食事するのは味気ない。少しでも落ち着いて食事できるようにカウンターは木製にするなどの工夫が必要です(図3)。

キッチンをデザインしない

今やリビングとダイニングはキッチンと一つの空間を構成するのが主流となってきました。そうすると、キッチン内だけでなく、キッチンとダイニング、ダイニングとリビング、キッチンとリビングという動線も考えなければなりません。つまり、LDKで展開されるシーンのひとつひとつを慎重にイメージしなければならないということです。最近ではダイニングテーブルで勉強をするお子さんが多いと聞きます。つまり「勉強」という行為さえも食生活の一部に組み込み、計画する時代になってきたということです。
キッチンをデザインしようとせず、食生活をデザインするように心掛けます。そうすることで、暮らしに溶け込むようなキッチンが完成するはずです。

キッチンをライフスタイルの一部と捉え、洋服や雑貨を選ぶようにキッチンを考えてみてはいかがでしょう?

監修:リビングデザインセンターOZONE
テキスト:和田浩一(STUDIO KAZ) photo by 山本まりこ

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動線から考えるキッチンのレイアウト 製品のご紹介

機能美を追及したカウンターシンク

株式会社トヨウラ FAMILIEBE KITCHEN

■メーカー名:株式会社トヨウラ
■URL:http://www.toyoura.co.jp
■製品名:FAMILIEBE KITCHEN
■素材・仕上げ:掲載の製品はキッチン部:メラミンバックセット:オーク突板
■サイズ:掲載の製品はI型キッチン間口2600mm
■価格(税抜):2600mm  200万円~

暮らしの楽しみ方は十人十色。だからキッチンのこだわりポイントも人それぞれです。
例えば、「清々しい気持ちで料理をしたい」、そんな想いを汲んでつくったこちらのキッチンは、ワークトップを清潔なステンレス素材とし、ガスの五徳の高さと、調理スペースの高さを合わせることで、調理の流れがスムーズに運ぶようにしています。また、シンクオプションのバットやパレットを使うと、シンクの中も調理スペースとなり、多彩な使い方が楽しめます。
シンク内の洗剤を置くスペースは、水切りプレート付きなので、スポンジを清潔に保てます。
自分らしさを表現できるFAMILIEBE KITCHENです。

料理の腕を振るいたくなる、本格派グルメコンロ

ASKO(アスコ) ガスクックトップ

■メーカー名:ASKO(アスコ)
■URL:http://www.tsunashimashoji.co.jp/product/hg1885sb/
■製品名:ガスクックトップ
■品番:HG1885AB
■素材・仕上げ:ステンレストップ
■サイズ:W794×D522×H100(mm)
■価格(税抜): 430,000円

まるでレストランのオープンキッチンのようなデザインのガスコンロ。鋳鉄製のゴトクは大鍋や鋳物鍋などの重さも受け止め、キッチン空間に重厚感をもたらします。厚みのあるステンレス天板を採用し高級感漂う仕上げ。ダイヤル式のツマミは、火力の調整を確認しやすく、操作性にも優れています。
使いやすい4口の標準モデルは幅794mm。超火力、大・中・小のバーナーがバランスよくそろった理想的な標準モデルです。とろ火のお料理から、炒めものや大量の湯沸かしまで幅広く対応します。
バーナーの炎は2種類に切り替えられ、通常は炎の熱を外にこぼさない内炎式で加熱。直径の大きい鍋を使う時は、炎が外に広がる外炎式にチェンジ可能。調理の内容や鍋の大きさによって、熱を効率的に使えます。※業務用機器として家庭でもご利用頂けます。