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住宅関連 制度・マーケット情報

消費税の再増税が本当に2017年4月に行われるのか、また再び先送りとなるのかという議論が活発になっています。もし増税が先送りとなれば、駆け込みが起きずに、新築市場はまた停滞を続けることになるかもしれません。
ただ今年、史上初めて導入されることとなった日銀のマイナス金利により、住宅ローン金利が全面的に低下してきているという事実もあります。住宅購入者にとっては、実際には消費税増税よりも住宅ローン金利の動向の方が、総支払額においては大きく影響を与えることになります。
つまり史上最低を更新している今の住宅ローン金利は、購入者にとっては最高の借り時であることも確かです。この追い風をどう捉えるかで、消費増税抜きにしても住宅購入を促す要素にはなりそうです。

1相次ぐ住宅ローンの最低金利更新、借り時チャンス到来

最近、消費税再増税が先送りになるのではないかという論調が次第に強くなって来ています。一般ユーザーを対象にしたアンケート調査でも、「先送りした方が良い」という回答が過半数を上回るなど、今や先送り派の方が優勢のようにも思われます。実際に予定通りの増税となるのか、先送りになるのか、安倍首相が最終的に判断することになりますが、その判断時期もいつになるか気になるところです。一部の報道では、5月のサミットの頃に判断するのではないかとも言われています。
よって現状は、まずは消費税が上がる前提で物事を進めていると思われますが、駆け込みが最も早く起きる住宅会社が今やるべきこととして、先送りになった場合のことも準備しておく必要もあります。お客様にも消費税が先送りになる可能性も伝えておかなければならないでしょう。つまり今の売り方としては、「消費税が上がる前に住宅を買いましょう」という言い方は、背中を押すには説得力に欠けるということです。

一方、確実に今が買い時であるという要素が、2月16日より実際に導入された日銀のマイナス金利です。住宅のような高額な買い物をする上で、長い期間のローンを組むということは将来的な不安を覚える要素です。それ故に、長期固定金利が今のように低い金利であることは、お客様にとって安心感につながります。 もちろん、今までもここ数年の間は、住宅ローン金利は低い水準でした。じわじわと低下傾向を続けて、5年前と比べたら大幅に金利は低下しました。
もうこれ以上は下がらないだろうと思われましたが、マイナス金利導入をキッカケに、住宅ローン金利の引き下げが相次いでいます。長期ローンのフラット35Sの金利は、3月に過去最低を更新。2月より0.23%下がって、1.25%となったのに続き、4月の金利も1.19%まで低下して、2ヶ月連続で過去最低を更新しました。フラット35の金利は4ヶ月連続で低下し、マイナス金利導入前の過去最低金利、15年2月の年1.37%を大きく下回ったことになります。明らかに今が買い時であることが分かります。

「フラット35」の金利推移

更には現行で続いている国の支援策として、フラット35S金利Aプランは当初10年間0.3%金利を優遇してもらえます。つまり1.19%だった場合、優遇後には0.89%と1%を割ることになるわけです。これは何を意味するのかというと、住宅ローン減税での1%還元を考えれば、実質マイナス金利とも言えるわけで、「借りた方が得する」ということ。もちろんこの優遇も10年目までですから、11年目からはローン減税もなくなり、金利が上がることになります。つまり支払額が上がるわけで、10年目までにある程度繰り上げ返済の計画をするなどして、11年目以降の支払い額の変化には注意する必要があります。

短期金利に連動する変動金利は、マイナス金利導入後もあまり変わりはないようですが、金利は0.6%内外という水準です。また3メガバンクの10年固定金利も3月には軒並み引き下げて0.8%台と1%割れの状態です。借り換え客も動いていて、2月の住宅ローンの借り換え件数は、前年同月の2.5倍に増えていると言います。
条件にもよりますが、マイナス金利の導入により、今は安心してお金が借りられる住宅購入好機が到来していると言えるでしょう。

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2低金利はいつまで続くのか

今、住宅ローン金利が低く、借り時だということは間違いありません。月々の返済額を計算してみれば、1%動けば大きく変わってきます。例えば、2,000万円の35年ローンの場合、1.25%で借りた場合と、2.25%で借りた場合には、毎月の返済額に約1万円の差が生まれます。総支払額でみて、400万円以上変わってくることになります。金利1%の差は極端にしても、今はそれだけローンが借りやすい時だと言えます。

また消費税のように、上がったら下がらないことが基本の税制と違い、金利は毎月変わるため、いつが最も低いということは言えません。そしてもう長期ローンで1%強、変動は0.6%内外と、限界に近いくらいの最低水準であることも言えます。ですからこれ以上金利が下がることはあまり期待できません。
逆に言えば金利は上がる余地はいくらであるとも言えます。仮にマイナス金利をやめるということにでもなれば、また金利が上昇する可能性が高いわけです。もしかしたら急上昇することもあるかもしれません。

実際に4月の住宅ローン金利は上がるという発表もされています。例えば三菱東京UFJ銀行の10年固定型の最優遇金利は、過去最低となった3月の0.8%から0.1%引き上げて0.9%とするようです。キャンペーンの終了に伴うものということですが、金利引き上げは2015年10月以来となります。みずほ銀行も0.85%と0.05%引き上げます。
フラット35は4月も過去最低にはなりましたが、10年固定などは早くも底を打ったということかもしれませんし、つまり消費増税を度外視して考えてみても、住宅ローン金利最低水準が続いている今は買い時なのです。

(テキスト/株式会社住宅産業研究所 関 博計さん)