戸建住宅関連企業さま向け情報

住宅&住宅設備トレンドウォッチTOPへ戻る

印刷用PDF
住宅関連 制度・マーケット情報

リフォーム市場の拡大は思うように進んでいませんが、その一方で、住宅メーカー・ビルダーは相次いでリフォーム事業の強化に乗り出しており、顧客獲得競争は激しさを増しています。
このような状況において、リフォーム検討客との最初の接点である「集客」にひと工夫する会社が増えています。自社の店舗だけではなく、公共のイベント施設やOBのお客様の自宅も活用し、より多くのお客様と接点を広げるためのイベントが行われ、実際に成果を上げているものも数多く存在します。
このようなイベントは、リフォーム専業会社が積極的に取り組んでいます。リフォーム事業の拡大を図るビルダーも、「新規顧客の接点構築」「新築OBとのリレーション維持」の両面において、同様の施策が求められそうです。
今回は、リフォーム専業の2社が実施しているイベントの事例をご紹介します。

1大型イベント「リフォーム祭り」から商談・受注へ 〜 オリバー

富山市に本社を置く株式会社オリバーは、2002年に設立したリフォーム専門会社です。累計の施工件数は20,000件に及んでおり、現在は富山・石川の両県で5つの直営店を展開するほか、今年1月には東京・足立区にも進出しました。また、2014年から展開する外装リフォームのボランタリーチェーン(VC)である「GAISO(ガイソー)」の加盟店は、全国60店舗を超えています。

同社が通常実施している集客手法は、多くのリフォーム会社と同様、ウェブサイト・折込チラシを通じたショールーム相談・現地調査アポへの誘導です。ここ数年はテレビCMも実施しており、認知度・ブランドイメージ向上によるチラシ反響の増加など、メディアミックスの効果が表れているといいます。
これらの集客活動に加えて定期的に開催しているのが、同社最大の集客イベントでもある「リフォーム祭り」です。

リフォーム祭りは、富山市・高岡市など富山県内の主要都市で、公営の大型イベント施設や住設会社のショールームなど特設会場を借りて開催しています。食べ物屋やヨーヨー釣りといった屋台を並べ、文字通り「お祭り」の雰囲気を演出しています。
会場内では、設備メーカーの商品を展示した特設ショールームを作るほか、「はじめてのリフォームで注意すること」「リフォーム補助金制度の活用法」などをテーマにしたセミナーを開催しています。ここにリフォーム工事の相談カウンターを設け、商談・受注へとつなげています。
このリフォーム祭りでは、開催ごとに300組以上の来場があり、毎回1億円以上の受注が見込めるということです。

2無料キッチンクリーニングをOB客の自宅で 〜 ホームテック

ホームテック株式会社は、東京・多摩エリアを中心に、首都圏に14店舗を展開するリフォーム会社です。主力となる店舗は、広さ1,000m2を超えることもあるショールーム型の大型店舗「リフォームプライス」です。複数の住設メーカーの商品をワンストップで比較検討できる点が大きな特徴で、1号店となる八王子店の場合、キッチンだけで12メーカー19台、浴室も7メーカー13台が並びます。この店舗が会社の信頼感を醸成し、成約率の向上に大きく貢献しています。

このホームテックでも、先ほどのオリバーと同様に、子ども向けイベントとリフォームセミナー・商談会を組み合わせたイベント「リフォーム博」を定期的に開催しています。会場はリフォームプライスの大型店舗を利用し、店舗内に設備を常設しているメーカーの担当者も参加してリフォーム相談会を実施しています。 こちらも、1回あたり400〜500組の集客につながっており、多くの商談・受注を生んでいます。

これに加えて、同社が最近実施した、新たな試みがあります。それが、OBのお客様を対象とした「キッチン無料クリーニングサービス」です。
事前申し込みのあったお客様の自宅に、プロのハウスクリーニングスタッフを派遣し、キッチンの掃除を行うというものです。その後スタッフから、家庭用品でできる掃除テクニックのレクチャーも行います。
同社では直近10年間だけでも26,000組以上のOB客を保有しています。施工後の通常のアフターサービス以外にも、このようなサービスを実施することで、OB客とのリレーション強化につながり、新たな紹介案件の増加も期待できます。
さらに同社では、OBのお客様の友人・家族の自宅もこのサービスの対象にしました。すぐに商談化するケースは少ないかもしれませんが、OB客を介した新規顧客の接点構築に役立ちそうです。

イベント集客で成果を上げている2社の事例をご紹介しました。
今回の事例に共通しているのは、「具体的なリフォーム検討客だけをターゲットにしていない」という点です。ともすればお客様から敬遠されがちな自社の店舗から離れ、幅広いターゲットを集客することが、エリア内における自社の認知度・好感度を高め、未来の潜在顧客を増やすことにつながります。
さらに、これらのイベントが、足元の受注に寄与しているという点も見逃せません。イベントによる集客は、短期・中長期の両面において、メリットの大きい施策なのです。

(テキスト/株式会社住宅産業研究所 高田 宏幸さん)