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住宅関連 制度・マーケット情報

自社のウェブサイト(ホームページ)を持っていない会社は、今はほとんどないと思いますが、この自社サイトの作り方、見せ方は、非常に重要な差別化になり得ます。以前、このメールマガジンで、自社のウェブサイトに載せる内容を検討する際のポイントを解説しました。自社のターゲットと特長、言い換えれば「誰に対して、何を伝えるか?」を考えるということです。
今回は、自社サイトに載せる内容を考える際のポイントを解説します。

1「反響がないサイト」の特徴を知れば、「反響をもらえるサイト」の作り方がわかる

自社サイトを通じて、住宅を検討中のお客様から多くの反響(資料請求など)をいただくためには、『自社の良いところを、文章と画像で伝わりやすく表現する』ことが求められます。
そんなことは当たり前、分かっている…と思われるかもしれません。そこで、今お伝えしたこととは逆の、「お客様に伝わらない、なかなか反響が出ないサイト」の代表的な例を、3つご紹介します。みなさんの会社のサイトに心当たりがあれば、改善が必要です。

●自社の言いたいことしか書いていないサイト

自社のPRをひたすら書き連ねているだけのサイトです。
自社のウェブサイトですから、自社の宣伝を書くのは当然です。しかし、「サイトを見ているお客様(住宅を検討中のお客様)が、これを読んでどう思うか?」という視点が無ければ、その宣伝はただの「自慢話」になってしまい、お客様に支持されることはありません。
皆さんの会社のサイトを見ているお客様は、いろいろな会社のサイトを見ながら、どの会社に具体的な相談をしようかを検討しているお客様です。そのような方に、自社のどのような特長を、どのような言葉や画像で伝えれば良いのかを常に想像しながら、載せるべき内容を考えましょう。
何を伝えるべきかお悩みの方は、日頃の商談などの中で、お客様に関心を持っていただけることの多いポイントを思い出すと良いかもしれません。

●建築・住宅に詳しい人しか分からない言葉を多用しているサイト

建築・住宅の専門用語がたびたび使われており、サイトを見ているお客様がまったく内容を理解できないサイトです。「自社の言いたいことしか書いていない」結果として、このようなサイトになっているケースも少なくありません。
サイトを見ているお客様のほとんどは、建築・住宅のプロではありません。専門用語は使わない・使う場合には解説を添えるなどの心遣いが必要です。
対面の商談などでは、お客様が理解できなければ言い換えができますが、ウェブサイトではできません。商談以上に表現への配慮が求められるのです。

●写真を並べているだけのサイト

自社の施工事例などの写真を、ただ並べているだけのサイトです。デザインに絶対的な自信のある会社であれば良いかもしれませんが、ほとんどの場合、写真だけでお客様の関心をひくことは難しいでしょう。
例えば施工事例であれば、自社の工夫点、建てたお客様の声、スタッフの方の声など、写真だけでは伝わらない情報も必要です。

この3つの例ですが、心当たりのある会社が多いのではないでしょうか?これらを改善するだけでも、サイトの中身・お客様への伝わり方は、格段に変わるはずです。

2他社との比較検討が前提・悪いところも見せるコンテンツ作り〜福岡工務店

自社サイトの内容を工夫し、多くの反響につながっている事例を、1点ご紹介しましょう。

福岡市にある株式会社福岡工務店は、2009年設立の注文住宅専門会社です。今年で設立9年目の若い会社ながら、大手ビルダーがひしめく福岡県内において順調に業績を伸ばし、現在は年間30棟ほどを受注しています。
広告宣伝活動を自社のウェブサイトだけに絞っている同社では、受注の約8割がウェブ経由です。ウェブサイトに掲載する情報の「量」「質」双方にこだわり、多くの反響を獲得しているのです。

サイト内のページ数は、施工中の現場を紹介する「建築現場リポート」などのブログを含めると、実に3,500ページを超えます。もちろん、やみくもにページを増やしているのではなく、その内容にも工夫が見られます。

工夫の1つに、他社との比較検討を前提としている点があります。
「家づくり始めた方へ」「価格・費用」などのページを見ると、随所に自社PRを織り込んでいるものの、住宅会社選びのポイントや資金計画の考え方など、検討初期のお客様に対するアドバイスが大半を占めています。家づくりに関する情報を集めているお客様の立ち位置を理解し、寄り添ったコンテンツと言えます。

また、自社の良いところばかりを言わない点も、工夫点の1つです。
同社サイト内でもアクセスが多いという「お客様の声」では、70組以上のお客様を、インタビュー形式で取り上げています。このインタビューでは「新居の悪い部分は?」「福岡工務店の残念だったところは?」と、あえてネガティブな質問もしています。自社の良い点も悪い点も全てオープンにするというスタンスが現れています。

同社サイト内のコンテンツは、施工事例・お客様の声・会社紹介など、他社のサイトでも見られるものが多いのですが、その内容は他社のサイトよりも1歩踏み込んだものが目立ちます。同社のウェブ集客における好調ぶりは、その「踏み込んだコンテンツ」がお客様に支持されている、何よりの証明と言えるでしょう。

(テキスト/株式会社住宅産業研究所 高田 宏幸さん)