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住宅関連 制度・マーケット情報

8月のメールマガジンでは、主に新築戸建てをメインとする会社が、自社のウェブサイト(ホームページ)でより多くの反響を獲得するために、どのような情報を載せるべきかを解説しました。
今回は、リフォームをメインとする会社や、リフォームの受注拡大を図る会社が、自社サイトへ載せるべき情報について解説します。

1新築以上に「ターゲットの絞り込み」が重要

リフォームにおいても、自社サイトの基本的な考え方は、新築と変わりません。自社の特長や差別化ポイント、実際の事例などを、お客様に分かりやすい言葉で伝えていくことが求められます。

ただし、新築のサイト以上に重要になるのが、「ターゲット設定」です。「誰に対して情報を発信するのか」「どのようなお客様から反響をいただきたいのか」ということを、明確にしなければならないのです。

新築の場合でも、ターゲット設定は重要です。一次取得のローコスト層を狙う場合と、建て替えの高額層を狙う場合では、サイトに載せるべき情報やサイトのデザインは大きく異なるからです。少なくとも、ターゲットとする世代・価格帯・地域は、絞り込む必要があります。

リフォームの場合、これに「反響が欲しいリフォーム工事の種別」が加わります。

・キッチンやバスルームなどの水まわりリフォームの見積もり依頼が欲しいのか?
・中古マンション購入者のフルリノベーション案件が欲しいのか?
・デザインリフォームで勝負したいのか?
・少額の営繕工事でも、積極的に反響を獲得したいのか?

いくつか例を挙げましたが、このターゲット設定によって、作るべきサイトのコンテンツ・情報の見せ方・デザインが、大きく変わります。
例えば、多くの会社がホームページに載せている「リフォーム事例」は、当然、欲しいリフォーム工事に近い事例を優先的に見せなければなりません。会社紹介やリフォームノウハウに関するコンテンツなども、ターゲットとする工事に特化する必要があります。デザインリフォームを売りにするのであれば、掲載する事例はもちろん、サイトそのもののデザインも相応の見た目が求められます。

この「欲しい工事の絞り込み」をできていない会社が、意外に多いようです。
掲載事例の件数にこだわった結果、リフォーム事例ページが少額リフォームの事例で埋まり、結果として少額リフォームの反響しか発生しない…という話を聞くことが度々あります。少額案件も積極的に獲得するのであれば問題ありませんが、大型案件を多く獲得したいのであれば、掲載する事例を絞り込んだり、大型案件が目立つように、サイトの見せ方を工夫するなどの改善が必要です。

2サイトリニューアルで、高額リフォームの反響増加~山商リフォームサービス

リフォーム会社の自社サイト事例を、1つご紹介しましょう。

東京都足立区の山商リフォームサービスは、首都圏に12拠点を設け、年間の受注高は35億円に達する、リフォーム専門会社です。「レスデザイン」というキャッチコピーを掲げ、機能性を重視するリフォーム提案を得意としています。
同社では昨年1月、自社サイトを全面リニューアルしました。
従来のサイトでも、自社の安心感を訴求する数多くのコンテンツや、豊富なリフォーム事例によって、ウェブで情報収集を行うお客様の支持を集めていましたが、今回、10年ぶりとなるフルリニューアルに踏み切りました。

リニューアルの狙いの1つに、同社の特長である「レスデザイン」を効果的に訴求するという点があります。近年流行のリノベーション・デザインリフォームとは異なる形で、自社のブランド感・信頼感を醸成することを図っています。
サイトのトップページを見ると、いわゆる“尖った”リフォーム事例ではなく、良い意味でベーシックな事例の写真が並びます。自社のターゲットとする顧客層に対して、リフォーム後のより良い暮らしをイメージしやすくする工夫と言えるでしょう。

リニューアルによって、新たに設けたコンテンツが2つあります。
1つは「リフォーム質問板」。リフォームを検討中のお客様が、リフォームの疑問・悩みをサイト上に投稿し、それに対して同社スタッフが回答するというものです。お客様からの質問をオープンに自社サイトで受け付けるというのもユニークですが、1つ1つのQ&Aに対する、丁寧でボリュームある回答にも驚かされます。
もう1つの新コンテンツは「リフォーム費用の手引き」。同社のスタッフがコラム形式で、リフォームの部位別・工事内容別に、費用の算出方法を解説しています。こちらもリフォーム質問板と同様に、ボリュームのある、かつ踏み込んだ解説が行われています。

リニューアル後の同社サイトでは、狙い通り、大型案件の見積もり依頼がこれまでより増加したといいます。自社のコンセプト「レスデザイン」を的確に反映したサイトの構成や、新コンテンツによるお客様のさらなる安心感向上が要因になったと言えるでしょう。

(テキスト/株式会社住宅産業研究所 高田 宏幸さん)