お問い合わせはこちら

住宅&住宅設備トレンドウォッチ

印刷用PDF

住まいとエネルギー

2019.1.25

住まいの中では、次の7つの設備に対してエネルギー(ガス、電気、灯油など)が使われています。
「暖房」、「冷房」、「給湯」、「照明」、「換気」、「調理」、「家電」

社会的には地球温暖化を防いだり、大量のエネルギー資源を海外から購入している我が国の状況を改善するために、またそれぞれの家庭においては光熱費の負担を減らすために、こうしたエネルギーをできるだけ使わないで済むような住まいと暮らしが求められます。

こうした「家庭での省エネルギー」を進める工夫は、以下の5つに整理されます。

①建物に工夫をする(パッシブデザインを行う)

  • 建物全体の断熱・気密性能を高めて、冬にできるだけ家の中の熱が逃げないようにする
  • 屋根や壁の断熱性能を高め、窓に適切な日除け装置を付けて、夏にできるだけ日射熱が入ってこないようにする(写真1・2
  • 南面の窓を大きく取るなど、冬にできるだけ日射熱が家の中に入ってくるようにする
  • 窓を適切に配置するなどして、1年を通じて自然光が入ってくるようにする
  • 窓を適切に配置するなどして、風が通るようにする
写真1. 外付け日除け/シェード
写真1.外付け日除け/シェード
写真2. 外付け日除け/ブラインドシャッター
写真2.外付け日除け/ブラインドシャッター

②暮らし方の工夫をする(パッシブな暮らしをする)

  • 窓の断熱性能が向上するように、カーテンの裾を床まで伸ばしたり、ハニカムスクリーンなどを設置する
  • 冬に日射が当たっている窓では、レースカーテンなども開けて、日射熱を取り込む
  • 窓に適切な日除け装置(すだれやシェードなど窓の外に付ける装置)を付けて、夏に窓から入る日射熱を少なくする(写真3
  • 家の中よりも外が涼しいときには、窓を開けて風を取り入れる
写真3. 外付け日除け/すだれ
写真3.外付け日除け/すだれ

③効率が悪い設備機器を選ばない

エアコン以外の電気を使う暖房設備(電気の床暖房、電気ストーブ、ホットカーペット等)、電気温水器、白熱電球などを選ばない。

④設備機器の無駄遣いをやめる

照明やテレビの消し忘れ、必要のない暖房・冷房、家族の入浴間隔が長い、などを改善する

⑤発電装置を導入する

太陽光発電やコージェネレーション

この中で①、③、⑤は、とくに「住まいを選ぶ、建てる、リフォームする」という機会が大きなチャンスになります。この中でも①の工夫は「建物そのものの力で、暖かさ、涼しさ、明るさをつり出すこと」を目指した「パッシブデザイン」と呼ばれる設計技術を指し、大変重要です。「建物そのものの力」でこうしたことが実現するわけですから、快適性が向上しながら省エネルギーにつながります。
また暖房や冷房に関しては、その範囲と時間が増えるほどエネルギー消費量は増えることも知っておいてください。とくにエアコンに関しては「連続して使うほど電気の消費量は少なくなる」という話が広まっているようですが、これは誤解です。

また②と④は、クライアントに対して新築・リフォーム後の暮らし方として提案できるものです。④の「設備機器の無駄遣いをやめる」は誰もが知っていて意識しているでしょうが、②の工夫(パッシブな暮らし)のことを知らない人が多く、クライアントにぜひアドバイスしてください。こうした、ちょっとした工夫によっても「建物そのものの力」が向上して、暖かさ、涼しさ、明るさなどが得られます。とくに夏の窓の日除け装置の効果は抜群なので、その設置を提案してほしいと思います。

最近になってパッシブデザインを軸とした省エネ住宅の提案力が高い会社が選ばれるようになり、クライアントの満足度も高く紹介も増えています。そうした会社は具体的な効果を数値で示しているところが特徴です。「断熱性能を高めれば暖かくなる」ということは誰でも言えますが、「断熱性能をこれくらいにすれば、最低室温が15℃ 以上になる」といったことを示すわけです。クライアントは家づくりに対する投資効果を具体的に知りたいのは当然なので、そうした会社が評価されるのは当然です。そうした内容を的確に伝え、実際に示した結果を出すためには腰を据えて勉強する必要があります。

私は「一般社団法人Forward to 1985 energy life」という団体で、全国の工務店や設計事務所と一緒に快適で省エネルギーが実現する住まい(小さなエネルギーで豊かに暮らせる住まい)を増やす活動をしています。とくに勉強会はとても充実しているので、パッシブデザインや省エネに本気で取り組んでいきたいと思われているなら、ぜひ一度「1985」で検索してこの団体のホームページを見てください(写真4)。

写真4. 路地の家:大きな開口部で解放感を演出
写真4.Forward to 1985 energy life

監修:リビングデザインセンターOZONE
テキスト:野池政宏(住まいと環境社代表/一般社団法人FORWARD to 1985 energy life代表理事)

製品のご案内

高性能国産遮熱シート 「ラミパックSD」

酒井化学工業株式会社 ラミパックSD /4472T
酒井化学工業株式会社 ラミパックSD /4472T
メーカー名
酒井化学工業株式会社
URL
http://www.sakai-grp.com/
品名・品番
ラミパックSD /4472T
素材・仕様
アルミ箔/ミナパック(気泡緩衝材)/アルミ箔
サイズ
厚み4mm  幅1,200mm  巻長42m
価格(税抜)
35,000円/巻

夏の外壁内側は輻射熱により50℃以上の高温になり、断熱性能の低い屋根裏の温度は約40℃まで上昇します。冬は暖房などで温められた部屋から温度の低い屋外に輻射熱として放出されます。これらの現象による冷暖房効率の低下は否定の余地はありません。
「ラミパックSD」は輻射熱を97%反射し、“夏は涼しく、冬は暖かい温熱環境を低コストで実現する”優れた製品です。
立地条件により断熱材が十分な厚さで施工できない部分や、リフォームなどで断熱材を薄く施工せざるを得ない部分への利用、更には広い生活空間の確保にお役立てください。

ダブルハニカム生地が窓からの熱損失を防ぐ

セイキ総業株式会社 ハニカム・サーモスクリーン
断熱効果の秘密「ダブルハニカム生地」
メーカー名
セイキ総業株式会社
URL
https://www.seiki.gr.jp
品名・品番
ハニカム・サーモスクリーン
素材・仕様
ポリエステル不織布(ダブルハニカム生地)、アルミ(上下レール等)
「スタンダードタイプ 標準仕様 採光タイプ生地」(最もベーシックな仕様)
サイズ
W1,600 x H2,000mm
価格(税抜)
54,000円

ブラインドのように窓枠に取付けるスクリーンです。二重のハニカム(蜂の巣)構造のスクリーン生地がダブルの空気層を作って窓からの熱損失(暑さ・寒さの出入り)を防ぎます。ハニカム生地の空洞一つ一つに、熱を伝えづらい「空気」が入り込み、「空気の壁」となり断熱材として働きます。冬は外からの厳しい寒さを抑えるとともに、暖房の暖かさをキープしてお部屋を保温します。夏は強い日差しによる外からの熱の侵入を防ぐとともに、クーラーの涼しさをキープしてお部屋を保冷。一年を通して快適な室温づくりに活躍します。採光生地は障子のようにやさしく光を採り入れ、明るさを保ったまま窓の断熱が可能です。他に防炎採光生地や遮光生地もあり、住宅・非住宅を問わず幅広くお使いいただけます。