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住宅&住宅設備トレンドウォッチ

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パッシブデザイン+アクティブデザインで、快適な家づくり

2018.7.20

今から10数年前のこと「これからの家は省エネだ。」これは我が師が言った言葉。
当時の工務店がつくる木造住宅は、自然素材を特徴にした住まいが多く、省エネルギー住宅を家の特徴とするつくり手は、とても少なかったと思います。省エネルギー住宅に関する文献も少ない時代、定量的な省エネルギーの設計手法として、財団法人建築環境・省エネルギー機構(IBEC)が「自立循環型住宅への設計ガイドライン・エネルギー消費50%削減を目指す住宅設計」を2005年に発刊しました。当時の私は新しく家を建てようとする住まい手に省エネルギー住宅について紹介しましたが、関心のある住まい手も少なかったと記憶しています。
現在はどうでしょうか?今年度(2018年)も経済産業省を始め環境省、国土交通省からZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)建設への補助金が支給されます。省エネルギーの住宅には、手厚く補助する事業です。ZEHの多くは、断熱性の高い住宅に高効率給湯器などの省エネ設備を導入し、太陽光発電を載せる家のことです。テレビコマーシャルでも、太陽光発電を搭載した住宅を多く見かけます。家づくりも10数年で様変わりし、省エネルギー住宅が家づくりの中心になってきました。

パッシブデザインの基本

家づくりが高い断熱性+太陽光発電だけですと、つくり手としては何かさみしい。
省エネルギー住宅への設計手法は他にもあります。少し工夫を加えた設計手法(パッシブデザイン)をご紹介いたします。

パッシブデザインの第一歩は断熱。家からの熱を逃げないようにしっかりと断熱することが重要です。断熱材の種類や厚み、窓の性能を計画します。断熱性には家の気密性や防湿性が密接に関わりますので、注意が必要です。このことは、住宅省エネルギー技術講習会にてとても詳しく学べます。

次に日射取得。地域によりますが冬季の太陽の熱を窓からしっかりと取り入れると、冬の晴れた日中は無暖房でポカポカと暖かく過ごすことができます(図1)。もっと断熱性能をあげると、日射取得と人からの発熱、生活熱のみで一日中暖房なしで暮らすことも可能です。

次は日射遮蔽です。断熱性の高い住まいは夏の暑い日射が入ると、高い断熱性のため熱が家から逃げず、部屋は暑くなります。夏の太陽からの日射を防ぐために、屋根に深い軒を設けたり、外付ブラインド、すだれの設置も効果があります。落葉樹をうまく庭に植え、夏は日射を遮り、冬は日射を取り入れる工夫も生活を豊かにするでしょう。

そして通風です。春や冬の中間期は、風通しが良い住まいはとても快適です。通風は窓の配置計画が重要です。また窓間の高低差をつけても、風圧差により通風はよくなります(図2・図3)。ウインドキャッチの設置にも、通風性の向上が期待できます。

以上の断熱、日射取得、日射遮蔽、通風は、パッシブデザインの基礎です。パッシブデザインを住まいに取り入れると省エネで気持ちいい住まいとなるでしょう。

南面窓からの日射取得
図1. 南面窓からの日射取得
高低差を利用した通風計画
図2.高低差を利用した通風計画
キッチン吊戸棚上部の高窓
図3.キッチン吊戸棚上部の高窓

アクティブデザインとの組み合わせ

次にアクティブな省エネ技術も組み合わせしましょう。まずは給湯設備。
エネルギー白書2017によると、家電と照明に続いて、給湯の年間エネルギー消費量は2番目に高い項目です。暖房や冷房よりもエネルギーを多く消費します。給湯機器は高効率給湯器を導入しましょう。潜熱回収型給湯器やヒートポンプ式給湯器、ヒートポンプとガス瞬間式併用のハイブリッドな物まで様々あります。中でもエコジョーズやエネファームは、よく耳にする給湯器かと思います。エネファームは発電をしながら、給湯する機器です。多世帯の住まいやお湯を多く使う家庭には、とても省エネルギーに貢献します。
給湯機器の補助として、太陽熱温水器も面白い素材です。冬の寒い季節、太陽熱で温かくなった水が、蛇口からでてくると、太陽のありがたみを実感します。太陽熱温水器は給湯エネルギーを10~30%程度減らすことができます。

次に暖冷房設備です。
暖冷房システムの中でも床暖房を代表する輻射熱を利用した暖冷房システムは、居住空間をとても快適にします。私が推奨するパッシブ冷暖は、省エネなエアコンの風を床下に送り、床暖房と夏の冷房を兼ねた優れものです。冬は床からの輻射熱によりポカポカと暖め、夏は壁や天井に取り付けたファンからひんやりした冷気を出します(図4)。光熱費も低く抑えることのできる暖冷房システムのひとつです。

最後に太陽光発電です。数年前に比べて、発電能力が向上しています。発電能力の向上により、小さな屋根でも充分と電気を作ります。しかも普及が広がり、導入コストも求めやすくなりました。

パッシブ冷暖の暖房時と冷房時
図4.パッシブ冷暖の暖房時と冷房時

他にもまだまだZEH、省エネルギー住宅への設計手法はたくさんあります。
断熱と太陽光発電だけでなく、他の要素も組み合わせると楽しく快適な家づくりができるのではないでしょうか。

監修:リビングデザインセンターOZONE
テキスト:尾崎 誠一(一級建築士/(株)参創ハウテック)

製品のご案内

北海道の針葉樹が原料 多機能エコ断熱材

ウッドファイバー株式会社 ウッドファイバーLD
ウッドファイバー株式会社 ウッドファイバーLD
メーカー名
ウッドファイバー株式会社
URL
http://www.kinoseni.com/
製品名
ウッドファイバーLD
材質・仕上げ
 
サイズ
W 400×D 100×H 1240(mm)(代表製品)
重量
約2kg(1枚)
価格(税抜)
4000円/m²(厚さ100mmの製品)

北海道産の針葉樹を原材料とした、住宅用断熱材。
環境にやさしく、高い断熱性能のほか、蓄熱、調湿、吸音、防火性能にも優れる多機能な断熱材です。
製品は北海道で製造、全国で販売されており、自然素材住宅やゼロエネルギー住宅などでの採用実績も多数あります。多くのメリットを備えており、採用者からの評価も高い断熱材です。

天窓で実現 快適な省エネルギー住宅

日本ベルックス株式会社 天窓 スカイビューシリーズ
日本ベルックス株式会社 施工事例
施工事例
日本ベルックス株式会社 昼光
昼光
メーカー名
日本ベルックス株式会社
URL
https://www.velux.co.jp/
https://www.velux.co.jp/professional/architects/skylight-planning(天窓のプランニングについて)
製品名
天窓 スカイビューシリーズ
材質・仕上げ
木枠(パイン材)外装アルミ板仕上げ
カラー
木枠・水性アクリル系クリア塗装、一部ホワイト塗装有
外装板・デニッシュグレー
サイズ
W546×D695~W1136×D1175(mm) 規格サイズのみ
重量
13 ~ 48 kg
価格(税抜)
43,000円 ~ 256,000円
新商品
VSSソーラー開閉式天窓(ソーラー蓄電池開閉式)
GGUトリプルガラス寒冷地用天窓(本体熱貫流率1.60w/m²k)

1941年デンマーク生まれのベルックスは天窓メーカーの世界トップブランドと評価され37ヶ国に販売拠点が有り、日本では唯一の天窓専門メーカーとして30年以上に及ぶ実績と経験、知識を積み重ねてきました。日本仕様の天窓として大型の風洞実験装置で日本独特の環境条件を再現し、実証実験を行っています。
スカイビューシリーズはガラスシーリング面からの雨水侵入およびガラス内結露に対して20年、天窓本体は10年の長期保証をお客様に約束しています。すっきりしとした意匠性の高い網戸付き天窓で夏場の通風排熱に効果的です。
Low-Eトリプルコーティングペアガラスを採用し、日射除去率71%の高い遮熱性能と断熱性を実現しました。外部側に強化ガラスを装備し防犯性、雹や雪の耐候性が高く安心して設置できます。電動操作は無線方式のリモコン、吹き込む雨を感知すると自動で天窓が閉まる吹き込みセンサー付きのため突然の雨の心配もありません。