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リトミック視点で考える“浴育のすすめ”〜NPO法人 リトミック研究センター × 東京ガス都市生活研究所〜

"リトミック(仏:Rythmique、英:Eurhythmics)"という言葉をご存知だろうか?"リトミック"は、リズムや音に対する身体的な反応・行動に着目したもので、創造的な人間教育の手段として広く活用されている。リトミック研究センターでは、サッカーが上手になったり、英語が話せるようになったりすることは、一つの結果であり、そこに到達するために必要な、もっと基本的で潜在的な基礎能力を養うことを重視し、『情操教育』、『音感教育』、『生活習慣』を三位一体に指導する《こどものためのリトミック》を提供している。

今回は、東京ガス都市生活研究所の稲垣と藤村が、教育の専門家であるリトミック研究センターの井上さん、月村さん、佐伯さんにお話を伺うことにした。

1入浴で楽しい親子コミュニケーションを〜『浴育のすすめ』〜

《稲垣》東京ガスでは、生まれた時からご高齢になるまでライフステージの全てに渡り、お風呂を通して快適で楽しい生活をしていただくために、『浴育のすすめ』を提案しています。
その中で、親子を対象としたものは、子どもが学ぶ、楽しむということだけではなく、ママやパパが子どもとのコミュニケーションをどのように進め、どう楽しむかという視点もあります。7割前後のパパやママが貴重な時間と考えており、みなさんいろいろと工夫されているようです。

対談写真/[図1] 親子で入浴する時間は貴重な時間だ

《月村》「浴育のすすめ」いいですね。親子でコミュニケーションを取るというところはリトミックと共通点していますね。親子で何かをする。お風呂の中って密室で、音響的には反響するので、おもしろくて楽しい場所じゃありませんか。

《藤村》お風呂関係の調査で、「お風呂で何をしていますか」という問いに、歌を歌っていると答える方もいました。

《月村》そうなんです。お隣のおうちから歌が聞こえてくるとか。みんな楽しいのがお風呂の時間だというのが私の印象です。
浴育の時間は楽しいだけじゃなくて、楽しみながら何かいろいろなことができちゃうお得な時間みたいに考えられるのかなと思っています。

《井上》リトミックは、どうしても「音楽と動き」というところ注目されますが、人対人のコミュニケーションというところが教育的には重要だと考えています。
お風呂って、大勢で入ってもいいんでしょうけど、家庭では1対1になれる場でもあるとも思うんです。お子さんと1対1になって向き合って過ごす時間は、いいのだろうなと思います。

《稲垣》確かに、1対1になれる場というのはありますよね。お風呂の中で、ママとかパパにちょっと秘密のことが話せるとか、そのようなことも調査するとでてきたりします。

《佐伯》親子での入浴は濃密な時間ですよね。親にとってはリラックスをした空間で、心も解放されて、子どもに向き合える時間。子どもにとっては自分だけを見てくれる安心感とか満足感につながる。このことはリトミックのレッスンの中でも心掛けていることなんです。
それと同時にお風呂の入り方のマナーとかということも、「浴育のすすめ」では大事になさっていることですよね。お父さんお母さんが見守っている中で、お風呂のマナーだったり、体の洗い方とか、頭の洗い方ということを身につけることを通して、子どもが自分で自分自身のことをできるようになるというのは、自立にもつながるのかなと思います。

2お風呂はパパも活躍できる場であるとともに、子どもの成長を確認できる場

《藤村》井上さんは、お子さんと一緒に入られていますか。

《井上》入りますね。でも、平日はほぼ無理なので。土日です。1週間ぶりに入ると、その時の子どもの成長って結構違うじゃないですか。先週はできていなかったことができるようになっていたり。例えばテレビで覚えた歌を歌ったりとか、保育園で覚えた歌を歌ったりとか、ということは毎週毎週出てきますよね。お風呂の中では私と子どもしかいませんから、子どもだけを見ていて、すごく気づくところがたくさんあるのは、親としてうれしい時間だなと思っています。

《稲垣》そうですね、平日はなかなかパパが入れるのは難しく、休日にパパが風呂にいれるという方も多いようです。
今、井上さんのお話を聞いていて、すごいいいなと思ったのが、それでパパ側も子どもの成長をそこで確認できるというのが。保育園児ぐらいのちっちゃい時って日々急速に成長していく中で、子どもの成長の大切な瞬間を、特にパパ側は見逃してしまっていることが多いかなと思います。土日だけでも向き合う時間をしっかりつくって、歌を聴かせてもらったり、話を聞かせてもらう中で、成長を確認できるのは確かにいいですね。

対談写真/[図2] 子供との入浴

《藤村》お風呂を親子のコミュニケーションの場にしたいと考えているママ、パパが半数以上いる一方で、「子どもがお風呂に入りたがらない」など、困っている方も多いようです。東京ガスでは、親が子どもをお風呂へと促し、子どもとコミュニケーションをとる、その一助として、お風呂で聴くオーディオブック「Furomimi(フロミミ)」をおすすめしております。現在、Furomimiでは、親子向けにコンテンツを出しています。

[図3] お風呂を家族のコミュニケーションの場にしたい/[図4] 子供と一緒に入浴するとき、困っていること

《月村》視覚での指示はないので、音声の指示で活動することになりますね。耳から聴いた情報で、想像力や、集中力を高めるような活動がお風呂でできればいいですね。

《佐伯》入浴中だけでなく、日常のコミュニケーションにも結び付けられると感じました。例えば、「お風呂の中で聞いた"とうふ屋"ってここだよ」、「"イワシ"ってこれだよ」というように、夕食の買い物に一緒に出かけたときや、食事をするときなど、親子で会話する話題にもつながると楽しいですね。

《稲垣》浴育といっても、入浴中だけで終わらせず、親が子どもとの日常生活の中でコンテンツの内容を繋げられると幅が広がるということですね。

お風呂が楽しくなるオーディオブック Furomimi/おふろであそぼ へんなかおたいそう

3エネルギー会社は、いつもそこにあって、なければ困るもの

《稲垣》私どもはその名の通り、都市ガスを、最近では電気も売り始めたエネルギー会社です。みなさんにとってエネルギー、エネルギー会社ってどういう存在ですか?そうした中で、エネルギー会社に期待することは何ですか。

対談写真

《井上》東京ガスさんは、エネルギーを供給した先にある住まい方やそれを実現する住宅などの建築にも関わりが深いですよね。リトミックがなぜ生まれたかというと、当時は産業革命などを経て市民の生活様式が大きく変わる転換期だったことが関係しています。近代建築もそうです。ドイツがヘレラウに建てたジャック=ダルクローズの学校も、田園都市計画の一環でしたし、弟子の中には近代建築の巨匠ル・コルビュジエの兄、アルベール・ジャンヌレがいました。「ラ・ロッシュ=ジャンヌレ邸」で有名ですね。同じく弟子のゲルトルート・グルノウは、バウハウス初期に、身体運動を用いた「調和論」という授業を行っていて、のちに発達心理学へすすんでいます。リトミックをはじめとする幼児教育が「技術習得から人格形成」へ転換したように、近代建築もそれまでの習慣や様式にこだわらず、人間を物差しにして考え、いろんなものを効率よく転換して人々の生活を革新していこうとした時代だったんですよね。 エネルギーについて思うのは、それによる生活の効率化が、家庭の時間的・精神的ゆとりにつながるということです。人間関係が希薄な時代ですから、そのゆとりによって、家族や子どもたちとのコミュニケーションが豊かになるといいですね。そうしたことができる東京ガスさんに今後も期待しています。

《稲垣・藤村》期待に応えられるようがんばります!みなさま、本日はどうもありがとうございました。

特定非営利法人リトミック研究センター
1988年に、リトミック教育が日本国内に広く普及し、ひとりでも多くの子どもたちがこの教育に触れることができることを目指して設立された。2002年には、内閣府の認証を受け、「特定非営利活動法人(NPO法人)」となり、さらに発展を続け、今日では日本で最大のリトミック指導者組織となり、21世紀を担う子どもたちの育成に努めている。

URL:https://www.eurhythmics.or.jp/

井上雄介氏(写真左)/月村友里氏(写真中央)/佐伯麻衣氏(写真右)

井上雄介氏(写真左)
本部事務局 課長。指導者育成運営、広報・プロモーションを担当。

月村友里氏(写真中央)
リトミック研究員。研究室において、リトミック指導の研究、企画提案などを担当。

佐伯麻衣氏(写真右)
リトミック研究員。指導法研究の他、子どもたちへの指導、および指導者育成を担当。

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