住宅&住宅設備トレンドウォッチ

印刷用PDF

ウェブ販促事例 2022年は本質的なWEB集客戦略を考えよう!

INDEX 2022.1.21

2022年がスタートしました。
住宅ビルダー・工務店の集客活動は、この2年間で大きく様変わりしています。withコロナが当たり前になり、afterコロナも見えてくる2022年の集客活動は、果たしてどうあるべきでしょうか?

1「WEBで会社絞り込み→現地で確認」の流れはafterコロナも変わらない

イメージ1

最初に結論から申し上げれば、この2年間ですっかり定着した「WEBで会社を絞り込み、気になる会社のみ足を運ぶ」というお客様の行動は、今後も変わることは無いでしょう。

住宅の一次取得層と言われる20代・30代は、コロナ禍以前から、ネット通販・美容院・旅行など、あらゆる商品・サービスをWEBで比較検討し予約・購入することが、当たり前になっています。住宅に関しても、賃貸住宅・分譲住宅では、WEBでの比較検討と問い合わせが主流です。注文住宅やリフォームでも同様の動きが徐々に広がっていたものの、他業界・他分野に比べて、遅れが見られていました。「WEBだけで営業活動が完結しない」「定型の商品が存在しない」といった建築業界ならではの特徴もあり、お客様側も「まずはモデルハウスに足を運ぶ」という方が、比較的多かったと思われます。
しかしコロナ禍により状況は一変し、お客様の行動が「まずはモデルハウスに行く」から「まずはWEBで調べる」へと変化しました。住宅会社側から見れば「まずお客様にWEBで選ばれなければ、モデルハウスに来ていただけない」という状況が発生したのです。そのため、これまでWEBにあまり力を入れていなかった住宅会社も、注力せざるを得なくなったのです。
これは、決して特別な変化ではなく、「他業界では当たり前だったお客様の行動パターンが、建築業界でも適用されるようになった」と言えるでしょう。仮にコロナ禍で無かったとしても、いずれは起きていた変化であると考えられ、コロナ禍によって変化のスピードが大幅に早まったと考えるのが妥当です。

では、いわゆるafterコロナにおいて、お客様の行動パターンは元に戻るでしょうか?ある程度の来場回帰はあるでしょうが、おそらく大半のお客様の行動は変わらないでしょう。なぜなら、WEBでの情報収集・取捨選択を日常的に行っているお客様が、「注文住宅だけWEBに頼らない」という状況は考えにくいからです。
今後、住宅会社は会社の規模・地域を問わず、WEBでの集客活動の成否が、自社の集客実績・営業実績・業績に直結すると考えて良いでしょう。「WEBで選ばれなければ来場していただけない」からです。
2022年は、お客様にWEB上で選ばれるための方法を、本気で考え、実践する年にしなければなりません。「よく分からないから」「うまくいかないから」という理由で後回しにするのではなく、「どうすればうまくいくのか」という視点で、自社の戦略を練り上げるべきです。
しかも、コロナ禍の混乱下における「急場しのぎ」の対応ではなく、afterコロナにおいても通用し得る本質的な戦略を考えていきたいものです。

2住宅WEB集客の中核は「自社ホームページ」、今年は徹底的な見直しを

イメージ2

WEB集客の本質的な改善として、今年ぜひ取り組んでいただきたいのが「自社ホームページの徹底的な見直し」です。これまでも繰り返しお伝えしてきましたが、ホームページは皆さんの会社を検討する全てのお客様が目にするため、WEB集客の中核として考えるべき存在です。Instagram・YouTube・WEB広告などでお客様の注目を集めても、ホームページでお客様の期待に答えることができなければ、反響・来場にはつながりません。
ホームページの見直しは相応の労力を要するため、「急場しのぎ」的な対応に迫られたこの2年間は、なかなか手を付けられなかったという会社も多いと思います。しかし、本質的な集客戦略に取り組むべき今こそ「ホームページで自社のファンを生む」ために何ができるかを、本気で考えたいものです。

昨年9月のメルマガで「ホームページリニューアル」について触れましたが、現状の集客数に満足できない場合は、全面リニューアルを最優先で考えるべきでしょう。ただし、全面リニューアルでなくても、既存の自社ホームページを改善し、自社の発信力を高めることは可能です。
まず、自社の強みとなるポイントをお客様に分かりやすく説明できているか、改めて確認しましょう。他社との違いを明確に説明せず「どの住宅会社でも言えることしか書いていない」場合や、建築用語が多くお客様に伝わらない文章を書いている場合は、速やかな改善が必要です。自社ならではの良さを、住宅のプロではないお客様にも分かりやすく伝えることが、効果的な発信の第1歩です。
また、施工事例・お客様の声は、多くのお客様に見られるコンテンツです。掲載件数が少ないようであれば、まずは「数を増やす」ことを第1に考えましょう。そしてここでも、自社ならではのこだわりポイントやお客様の感想を、伝わりやすい言葉で書くことが求められます。掲載する写真も、必ずしもプロに任せる必要はありませんが、お客様に魅力を伝えられる最低限のクオリティは求められます。
さらに、モデルハウスや見学会・イベントの情報も、ただ載せるだけではなく、お客様に「見てみたい」と思っていただくための内容向上が求められます。もちろん、WEBでの来場予約システムも設けるべきでしょう。

繰り返しになりますが、自社ホームページはWEB集客の中核です。「お客様が皆さんの会社を依頼先に選ぶか否かを判断する、1次選考の場」であるとも言えます。だからこそ、本質的な改善が求められるのです。
ぜひ2022年は、ホームページによる自社の発信力を、徹底的に高める1年としてください。このような「発信力向上の取り組み」と、WEB広告・SNS・動画などによる「自社の認知度を高めるための取り組み」を同時並行で進めれば、自社のWEB集客力は、確実に高まります。ここで得られた集客力は、皆さんの会社が今後も住宅業界で生き残り続けるための、大きな武器となるでしょう。

(テキスト/株式会社住宅産業研究所 高田 宏幸さん)

住宅&住宅設備トレンドウォッチTOPへ