色彩:柔らかな心地よいカラー
まずは、色彩です。2021年から2022年にかけて大切な提案色は柔らかな希望に満ちた心地よい色調のソフトトーン(写真1・2)と、ブラウン系(写真3)、オレンジ系(写真4・5)、グリーン系(写真6・7)、ブルー系(写真8・9)カラーといえます。的確なカラー提案に定評のある「パオラ・レンティ」は、「自然に溶け込む柔らかな色調」を提案し、グリーン系、特にブルー系では、世界中が挑戦する藍染めの色が大切です。
ソフトバリエーション
ブラウンバリエーション
オレンジバリエーション
グリーンバリエーション
ブルーバリエーション
素材:あふれる自然感
ウッド(写真10・11)は見た目にも触感も温もり感があります。セラミックやセメント(写真12)をパーテーションやテーブル、床材として活用するのも自然感あふれる空間を創出します。
ウッド
セラミック&セメント
形状:おうち時間を家族で
コロナ禍でのおうち時間。家族との食事を楽しもうと、ダイニングテーブルの需要が高まっています。ユニークな脚の個性的なダイニングテーブル(写真13・14・15)が人気です。
サステナブル:持続可能を探求
1969年に発表したオリジナルのソファの中材をサステナブルな素材に替えて、2021年9月に復刻版を披露したCassinaとB&B Italia。ワインボトルのコルク栓を再利用したデザイン界の革命児 ガエターノ・ペッシェによって1969年に生み出されたアームチェアの復刻版(写真16)を。MAGISは再生ポリプロピレンを100%使用した一体成形チェア(写真18)など、サステナブルを追求するブランドが多くなっています。
インテリアデザイントピックス「D Studio Milano」
-新旧競演、豊かな空間-
トレンドを発信しているショップを把握し、効果的な空間デザインの提案を心掛けてみてください。
今回はミラノで湧いた店舗「D Studio Milano」を紹介します。店舗設計は、国際的な建築・デザイン界の巨匠、マッシミリアーノ・ロカテリとピエロ・リッソーニ。イタリアを代表するブランド、B&B イタリア、マクサルト、アズセナ、アルクリネア、フロス、そしてデンマークを代表するルイスポールセンがファミリーとなり参画しています。
同店を運営するデザインホールディング(伊ミラノ)は、2018年11月に設立。ハイエンドなデザイン分野における世界最大級の企業です。店舗の目的は、建築や内装の設計者やデザイナー、インテリアコーディネーターといった空間デザインの構成要素を選定するキーパーソンに向けて、導入アイテムの一括検討を支援し住宅以外のコントラクトビジネスを促進することにあります。世界中がコロナ禍にあって、ライフスタイルの見直しや在宅時間の増加からインテリア用品の需要が高まっています。世界初の D Studio は 今年6月コペンハーゲンに、9月にミラノ、年末には、ニューヨークのマディソン・アベニューに開業予定です。
文=堀和子(ホームファッションラボ)
監修=リビングデザインセンターOZONE